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自己理解と自己発見のための服飾について

春のブレンドコーヒーの話

気の重い朝というのがあります。年に100日くらい。

ちょうど今日のような日です。

トラブルや問題が目の前にお行儀よく並んでいるような朝。

幸運の女神に見放されたようで、ヘビーなストレスで胃が気持ち悪くてもう今日は一日何も食べなくていいやといってしまいたくなるような朝。

 

そんな憂鬱な気分でも仕事はしなくちゃいけないし、トラブルの行列は目をふさいでも逃げだしてもちゃんと僕を待っていてくれるわけです。うんざり。

 

そんなことを考えながら朝一で某コーヒーショップで買ってきたブレンドコーヒーを淹れて飲んだら、少し気分が華やぎました。

 

酸味は穏やか。最初はスミレのような小さな花の香りがしっかりと感じられます。

そしてそのすぐ後、時間差でまだ若い苦みがふわっと広がる。

飲んだ後には軽い苦さと花びら一枚分の酸味を残して風味があっという間に消えてしまいます。

 

甘さは感じませんでしたが、その風味の上品さの中にあまさが隠されているような気がします。

 

「すみれ色のロングドレスの端をひらりとはためかせ、振り返ることなく颯爽と歩き去っていく女性」をイメージさせる作品。

 

チャンスの神様は前髪しかないからいそいで捕まえろとよくいわれますが、幸運の女神はその姿を一瞬ちらりとおがむだけでも、気の重い朝にひとすじの光をもたらしてくれるのかもしれません。